RACE REPORT
レースレポート2024年11月23日に、早くも全2戦の最終戦を迎えたチャンレンジリーグ。
グランツーリスモ7の大会として国内最高峰のトップリーグに昇格すべく、わずか2枠をかけた熾烈な争いが繰り広げられた。
リーグ最終順位をかけた意地のぶつかりあいで見応えのあるレースとなった、チャレンジリーグRd.2の模様を振り返ってみよう。
上位2チームが、トップリーグとの入れ替え戦に出場する権利を手にするチャレンジリーグ。
全2戦のポイントランキングで争われるため、今回のRd.2で雌雄が決する。
Rd.1終了時点のポイントランキングと、最終戦の舞台をまずは確認しておこう。
Rd.1では、#195 VERSUS e-motorsports teamが予選、決勝ともにトップを守り抜き、完全勝利という形で2番手以下を大きく突き放す35ptを獲得。
一方で、2番手から5番手までは10ptしか差がないため、多くのチームに入れ替え戦出場のチャンスがある状況だ。
また、レースの結果次第では、ランキングトップの#195 VERSUS e-motorsports teamでも安泰とはいえない。
Rd.1終了時点のポイントランキングは、以下のとおりだ。
Pos | No. | Team | Qf. | Race | Total |
---|---|---|---|---|---|
1 | 195 | VERSUS e-motorsports team | 10pt | 25pt | 35pt |
2 | 71 | DRPP | 5pt | 18pt | 23pt |
3 | 103 | WEINS CLUB TEAM | 2pt | 15pt | 17pt |
4 | 465 | 465Garage | 7pt | 8pt | 15pt |
5 | 193 | 広島 TEAM iXA | 1pt | 12pt | 13pt |
6 | 504 | WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG | 0pt | 10pt | 10pt |
7 | 777 | ZIMA RACERS | 3pt | 6pt | 9pt |
8 | 88 | GracesBlaze | 4pt | 4pt | 8pt |
9 | 11 | KOSHIDO RACING Ⅺ | 0pt | 2pt | 2pt |
10 | 19 | i EU KOH Racing | 0pt | 1pt | 1pt |
チャレンジリーグRd.2の舞台となったのは、全開区間の長い高速コース、イタリアのモンツァ・サーキットだ。
しかも、シケインなしのレイアウトとなり、スリップストリームからのエキサイティングなオーバーテイクシーンに注目したい。
レギュレーション
使用コース | モンツァ・サーキット(ノーシケイン) |
周回数 | 10周 |
使用タイヤ | レーシングミディアム/ ソフト 両タイヤ使用義務あり |
タイヤ消耗倍率 | 8倍 |
燃料消費倍率 | 3倍 |
今レースの結果でシーズン最終順位が決まるとあって、ポイントランキングを睨んだポジション争いが繰り広げられた。
戦前の予想どおりオープニングラップからオーバーテイクがみられ、2番手以降も目まぐるしく順位が変わる展開。
チャレンジリーグ初年度の締めくくりに相応しいレースとなった、Rd.2の模様を詳しく振り返ってみよう。
予選スーパーラップは、兄弟チームの活躍によってシリーズポイント争いが面白くなる結果をみせた。
ポイントランキング下位から順におこなわれたアタックの折り返し時点、5番手でコースに出た瀬川 彰斗選手(#504 WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG)が1分36秒127をマークしてトップタイムを更新。
続く上位勢は1分36秒台のアタックをみせるものの、瀬川選手のタイムには届かない。
唯一トップタイムに肉薄したのは、セクター2で瀬川選手をわずかに上回るタイムを記録した新木 悠真選手(#103 WEINS CLUB TEAM)だった。
タイム更新に期待がかかるものの、最終的にはわずか0.102秒届かず。
結局、瀬川選手(#504 WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG)がポールポジションを獲得。
2番手に新木選手(#103 WEINS CLUB TEAM)が入って兄弟チームでフロントローを独占する形となった。
一方、ポイントランキングトップの#195 VERSUS e-motorsports teamは4番手、2位の#71 DRPPは5番手からという苦しいポジションからのスタート。
ポイントランキングの行方は、決勝レースが終わるまでまったくわからなくなった。
決勝レースは、予選スーパーラップを盛り上げた兄弟チームがオープニングラップから見せ場を作る。
2番手スタートの市原 拓真選手(#103 WEINS CLUB TEAM)が、スリップストリームをうまく利用してポールスタートの志賀 翔一選手(#504 WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG)を見事にオーバーテイク。
また、トップ2台のバトルの間隙をついて、清水 裕生選手(#465 465Garage)、菊池 快選手(#71 DRPP)が志賀選手に迫る。
トップに立った市原選手が後続との差を徐々に広げる一方、2番手争いはレースを通じて激しいバトルが繰り広げられた。
2番手争いをする3台がもつれた展開のまま迎えた6周目、菊池選手(#71 DRPP)と志賀選手(#504 WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG)が絡んでそのままスピン。(レース後の裁定で#504には+10秒のペナルティ)
順位を大きく落として、上位争いから脱落した。
最終結果は、スタート直後にあげたポジションを守りきった市原選手(#103 WEINS CLUB TEAM)がトップチェッカー。
2番手は、激しいバトルを抜け出した清水選手(#465 465Garage)だった。
Rd.1とRd.2の結果を受け、トップリーグとの入れ替え戦に望む2チームが決定。
Rd.2では激しい中段争いに苦しんだものの、Rd.1で完全優勝を果たした#195 VERSUS e-motorsports teamがポイントランキングトップで通過を決めた。
そしてRd.2で見事に勝利を飾った#103 WEINS CLUB TEAMが、#71 DRPPを逆転してもう1枠を掴んだ。
チャレンジリーグの前身である企業対抗戦の初年度から参加する#103 WEINS CLUB TEAMが、逆転でトップリーグへの挑戦権を掴み取った。
Rd.1終了時点では、今シーズンから参加する#195 VERSUS e-motorsports team、#71 DRPPに続く3番手。
また、僅差で追う#465 465Garage、#193 広島 TEAM iXAも新規参入チームだった。
開幕戦では思うような結果が残せなかったものの、予選、決勝とベテランチームらしい安定した展開に持ち込んで見事な勝利。
優勝インタビューに答えた市原 拓真選手は、「安心した気持ちが一番」と安堵の表情を浮かべた。
「入れ替え戦は強く意識していた」「開幕を終えてポイントランキング3位だったので、Rd.2は絶対取りたいと練習した」と語ったように、今戦にかける思いはかなり強かったようだ。
今シーズンからスタートしたチャレンジリーグは、ゲスト解説の木村 偉織氏に「こんなにレベル高いの?」と言わしめるほどJEGTの層の厚さを感じさせる見ごたえのある展開となった。
JEGTのレギュラーシーズンは、東京オートサロン2025でのトップリーグRd.3を残すのみ。
優勝の行方も気になるが、入れ替え戦の対戦相手が決まる下位争いからも目が離せない。
レースの模様は公式YouTubeチャンネルで生中継されるほか、オフライン観戦もできる。
今年は連休中日という日程のため、遠方の方もぜひ会場で生のJEGTをご覧いただきたい。
Text: 渡邉 篤
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日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
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