RACE REPORT
レースレポートグランツーリスモ7を使用する国内最大のリーグ戦、JEGT2024シリーズが2024年11月9日に開幕を迎えた。
今シーズンから新たに設けられたトップリーグへの昇格を目指すチャレンジリーグも、同日に記念すべき初年度をスタート。
わずか2戦で争われるため、各チーム1戦足りとも落とせない緊迫のレースが予想される。
リーグ創設とともに新規参入チームの活躍にも注目が集まった、チャレンジリーグ開幕戦の模様をお届けしよう。
チャレンジリーグは、その名のとおりトップリーグに「チャレンジ」するリーグだ。
昨年のように企業対抗戦の上位になれば昇格する権利が「与えられる」のではなく、明確にトップリーグを目指すチームが参戦する。
開幕戦のレギュレーションも含めて、チャレンジリーグの概要をまずは紹介しよう。
今季から新たに設けられたチャレンジリーグは、トップリーグへの昇格目指すチームが参加する。
昨年スタートしたトップリーグとの入れ替え制度だが、参加全チームがトップリーグを目指すとは限らない。
参加全チームの目標が同じになったことで、よりエキサイティングなレースが展開されることだろう。
ただし、トップリーグへの昇格は、昨年よりも険しい道になった。
昨年は上位2チームに入れば自動昇格だったが、今季は入れ替え戦が実施される。
トップリーグ下位2チームと、チャレンジリーグ上位2チームの合計4チームでレースをおこなったうえで昇格チームを決定。
つまり、チャレンジリーグ参加チームは、シリーズ戦を通じて、チームとしてのさらなるレベルアップを図る必要がある。
チャレンジリーグの開幕戦も、トップリーグと同様に鈴鹿サーキットを舞台に開催された。
抜きどころの少ないサーキットともいわれるだけに、ポジションアップをするためにはドライバーの確かな技術と綿密なチーム戦略が要求される。
使用コース | 鈴鹿サーキット |
周回数 | 10周 |
使用タイヤ | レーシングハード/ ミディアム ※両タイヤ使用義務あり |
タイヤ消耗倍率 | 6倍 |
燃料消費倍率 | 3倍 |
今シーズンからスタートしたチャレンジリーグだが、半数の5チームが新加入チームだ。
新チームの実力に注目が集まる中、予選、決勝ともに躍動。
JEGTの新たな勢力図を予感させる、チャレンジリーグの予選スーパーラップと決勝レースのもようをたっぷりとお伝えしよう。
開幕戦も含めてわずか2戦にトップリーグ昇格がかかっているだけに、予選スーパーラップから渾身のアタックをみせてくれた。
トップから9番手までのタイム差は、わずか0.847秒。
特に今シーズンからJEGTに加わった、新規参入チームの活躍が目立った。
今シーズンから参戦の山村 昂佑選手(#71 DRPP)が、3番手アタックで好タイムをマークしていきなりトップに立つ。
しかし、同じく新規参入の#195 VERSUS e-motorsports teamの古屋 公暉選手が全セクターでファステストを叩き出す圧巻の走りで、すぐさま1分57秒284でトップタイムを塗り替える白熱の展開。
結局、古屋 公暉選手(#195 VERSUS e-motorsports team)のタイムは更新されず、そのままポールポジションを獲得。
2番手には橋間 隼選手(#465 465Garage)、3番手は山村 昂佑選手(#71 DRPP)、4番手には石井 大雅選手(#88 GracesBlaze)が続いた。
予選スーパーラップ上位4チームがすべて新規参入チームという、今シーズンの混戦を予感させる結果。
既存チームでは、辻 竜彦選手(#777 ZIMA RACERS)の5番手が最高位だった。
多くのチームがハードタイヤスタートを選択するなか、上位2チームのみがミディアムタイヤを選択。
後半での追い上げを図る下位チームに対して、上位チームは先行逃げ切りを狙う比較的オーソドックスな戦略だ。
2ラップ目を終えたところで菊池 快選手(#71 DRPP)、鵜飼 幸希選手(#103 WEINS CLUB TEAM)、松山 雄大選手(#777 ZIMA RACERS)、瀬川 彰斗選手(#504 WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG)が早くもピットイン。
続く3ラップ目には、ハードタイヤ勢が軒並みミディアムタイヤへのスイッチする。
上位勢では、5ラップ目に2番手を走っていた大根 祐哉選手(#465Garage)がピットイン。
逃げ切りを図る作戦の思惑通りポジションをキープしてコースに戻ったものの、痛恨のホワイトラインカットで3秒のペナルティを課せられてしまう。
アウトラップで5番手を走る瀬川選手にまでオーバーテイクを許し、一気に6番手まで後退。
一方のトップを快走する谷藤 亮選手(#195 VERSUS e-motorsports team)は、危なげのない走りをみせる。
レースに大きな動きがあったのは、ファイナルラップの最終盤だった。
6番手を走行していた松坂 康永(#193 広島 TEAM iXA)が4番手争いに絡み、そのままフィニッシュ。
7番手スタートから、最後の大逆転劇で大きくポジションを上げた。
結果は、谷藤 亮選手(#195 VERSUS e-motorsports team)がポールトゥウィン。
2位には菊池 快選手(#71 DRPP)、3位は鵜飼 幸希選手(#103 WEINS CLUB TEAM)という結果になった。
Rd.1を終えてのポイントランキングでは、開幕戦勝利を決めた#195 VERSUS e-motorsports teamが35ptでトップに立っている。
2戦しかないチャレンジリーグの初戦でこの位置につけているのは、入れ替え戦に向けて有利といえるだろう。
しかし、次戦が最終戦となるため、下位チームは一発逆転を狙う大胆な作戦を取る可能性もある。
しかも、予選スーパーラップの結果を見る限り、各チームの実力にそれほど大きな差はなさそうだ。
現在10番手の#19 i EU KOH Racingまで数字上の可能性は残るとなれば、Rd.2の行方に注目したい。
入れ替え戦への出場権をかけた注目のRd.2は、早くも今週末の11月23日(土)に開催される。
Rd.1と同様JEGT公式YouTubeでの生中継で、チャレンジリーグの熾烈なバトルをぜひご覧いただきたい。
Text: 渡邉 篤
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