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ニュースグランツーリスモ7では、タイムを競うレースだけでなくドリフトを楽しむユーザーも増えつつある。
JEGTの2024シリーズ最終戦がおこなわれた東京オートサロンでも、D1のプロドライバーによるグランツーリスモ7を使用したドリフトコンテストが行われた。
クルマに通常とは違う挙動をさせるドリフト走行だが、コツさえ掴めば誰にでもできる。
また、ハンドルコントローラー(以下ハンコン)がなくても、純正パッドコントローラーで手軽にできる点も初心者におすすめするポイントだ。
まだ経験のない初心者や、なかなか思い通りにアングルを維持できない方のために、セッティングや練習方法について詳しく解説しよう。
グランツーリスモ7でより早く走るためには、ハンコンが不可欠だといわれる。
しかし、ドリフトというカテゴリでは、必ずしもハンコンが有利とは限らない。
逆にいうと、純正コントローラー、いわゆるパッドでもハンコンを使用するプレイヤーと同等のパフォーマンスが可能だ。
まずは、グランツーリスモ7でドリフトをするうえで、ハンコンと純正パッドコントローラーの違いをみていこう。
正確なステアリング操作のできるハンコンだが、ドリフトをするうえで決定的な弱点がある。
機種による特性の違いはあるものの、セルフステアリングが実車に比べると不足しがちな点がグランツーリスモでのドリフトを難しくしてしまう。
セルフステアリングとは、ドライバーの意図とは関係なくクルマの姿勢によって勝手にステアリングが回る現象だ。
筆者は少しだけ実車でのドリフト経験があるが、後輪が滑り出すやいなや強烈なセルフステアリングが起こる。
しかも、それでも速度域によってはカウンターが間に合わないため、さらに手で回転力を加えなければならない。
ハンコンの特性を理解して、不足しているセルフステアリングのスピードや操作量を調整すれば実車同様のドリフトを楽しめる。
しかし、荷重変化を体で感じられないグランツーリスモで、ハンコンの特性を理解して的確なコントロールをするのは初心者には難しいだろう。
純正パッドコントローラーは、わずかな操作量でステアリングをロックトゥロックまで動かせる。
ハンコンのように大きな動きをする必要がない分、クルマのコントロールに集中できるはずだ。
また、ドリフト走行では、後輪を滑らせるきっかけとして初心者はサイドブレーキを多用する。
一般的なハンコンではサイドブレーキはないか、あってもオプション扱いのため、ステアリングを回しながらサイドブレーキのボタンをタイミングよく押さなければならない。
パッドであればどのボタンでも簡単に操作できるため、ドリフトのタイミングをしっかりと掴めるだろう。
グランツーリスモ7でドリフトするには、まずはFR車両を選ぼう。
国産車だと、トヨタ 86やスープラ、日産 S15シルビア、スバル BR-Zあたりになる。
ただ、基本的にFRであればドリフト走行は可能なため、好みの車種で問題ない。
一方で、ドリフトのためのセッティングは、選んだ車種を問わず必須だ。
初心者におすすめのセッティングと、基本的な練習方法をみていこう。
まずは、ドリフトの練習をするなら入れておきたいパーツを5つ、効果や理由とともに紹介する。
切れ角をアップすることでリアが流れた際のリカバリー幅が広くなり、スピンをしにくくなる。
サイドブレーキの効きがよくなるため、思い通りにコントロールできるようになる。
足回りを自由にセッティングできることは、思い通りにクルマをコントロールするために欠かせない。
シフトアップ・ダウン時のタイムラグが少ないため、ドリフト中でも最適なギアにシフトチェンジできる。
滑りながらでもトラクションをかけられるため、クルマを前に進ませられる。
ドリフト車のセッティングは、ドライバーの習熟度や操作感の好みによって個人差がある。
以下のパーツは、状況に応じて導入を検討すると良いだろう。
デメリットについても記載しておくので、パーツ装着による挙動変化の参考にしていただきたい。
太いタイヤが履けるようになるため、より大きなトラクションを稼げるようになる。
ただし、グリップ力が増すことでリアを滑らせにくくなるため、車種やセッティングによってはより高い進入速度が求められる点に注意して欲しい。
また、太いタイヤを履くためには、ホイールの交換も必要。
高いダウンフォースを得ることで、旋回時のフロントの入りとリアのトラクションを調整できる。
ただし、全体のセッティングが決まっていないなかで極端なダウンフォースを得ると、思い通りの挙動を得られない原因がどこにあるのかわかりにくくなる点に注意。
クルマを軽くすると慣性力が減少するため、加速や停止のレスポンスが良くなる。
一方で、挙動はピーキーになるため、ドリフトアングルをつけてもすぐに終息してしまう。
クルマの姿勢コントロールが身についていないと、かえって操作をしにくくなるおそれもある。
ドリフト姿勢を維持する際に、クルマが流れすぎて前に進めない場合はバラストの搭載をおすすめしたい。
グランツーリスモ7ではバラストの搭載位置を調整できるため、リア寄りにすることでトラクションを得られる。
ただし、重量バランスが変わるとクルマの挙動にも影響するため、乗りにくいと感じる場合はバラストはなしでもかまわない。
ドリフトアングルを長く維持するためには、根本的にクルマのパワーを上げる必要がある。
給排気系やターボ、エンジンチューニングといったメニューを好みに合わせて導入しよう。
ただし、パワーを上げすぎると、空転ばかりしてコントロールできないケースもある。
一気にハイパワー化するのではなく、ドリフトテクニックの向上に合わせてのチューニングをおすすめしたい。
■ストリーツオブウィロースプリングス 逆走
1コーナー(サイド進入)
1コーナーアウト側広場(サイドきっかけの練習、ドリフトアングルの維持練習)
■鈴鹿東コース
S字区間(ふり返しの練習)
細かいことや理論を考えずに、まずはやってみることが大切だ。
コーナリング中にサイドブレーキを引き、アクセルを踏み込んでみる。
操作方法がわからなければ当然スピンをしてしまうが、後輪を滑らせる感覚を徐々に掴めるようになるはずだ。
スピンをする感覚が掴めたら、カウンターステアリングを当ててスピンを止める練習に進む。
カウンターステアリングとは、後輪が滑るのと逆方向へのステアリング操作だ。
思った場所でスピンが止められるようになれば、ドリフト走行の基本は掴めたことになる。
練習場所としてはおすすめなのは、「ストリーツオブウィロースプリングス 逆走」の1コーナーのアウト側広場だ。
白線に沿って、浅くてもいいのでドリフトアングルを維持する練習をする。
多くの人が右コーナーのほうが取り組みやすいため、まずは右回りを習得してから左回りの練習をしよう。
ある程度ドリフトアングルを維持できるようになったら、あとは練習を積んで操作に慣れていくだけだ。
また、練習をする際には、具体的な課題を設定しておくことも上達につながる。
例えば、コーナリング中にドリフト体制に入ることができるようになったのであれば、リアを滑らせるタイミングをもっと手前に持ってくるといったことだ。
何度も反復練習をして、カウンターステアリングのタイミングやアクセルの量を感覚的に掴んでいこう。
一人での練習に飽きてきたら、オンラインでの練習もおすすめだ。
ドリフト専用の部屋を立てているプレイヤーも多いため、人に混ざって練習するのも上達につながる。
あこがれのドリフト走行だが、初心者が実車で挑戦するにはハードルが高い。
限界領域でのコントロールのためクルマを壊すリスクもあるし、最適なセッティングにするためにはお金もかかる。
しかし、グランツーリスモ7なら納得のいくまでノーリスクで練習が積み重ねられるため、誰でも気軽に挑戦できる。
さらに、純正パッドコントローラーでもハンコンに引けを取らないコントロールが可能なため、レースに比べると環境的なハンディも少ない。
グランツーリスモ7には、コースごとにドリフトでポイントを加算するメニューも用意されている。
これまで挑戦していなかった方も、ぜひクルマを横に向ける快感を味わってみてほしい。
Text:渡邉 篤
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