NEWS
ニュースグランツーリスモリーグとして、国内最大規模を誇るJEGT。
先日の東京オートサロン2025でおこなわれたRd.FINALで、参加全41チームの最終順位が決まった。
しかし、JEGTの2024シリーズは、実は終わりではない。
トップリーグに所属するドライバーによる選抜レースと、今季から採用されたトップリーグとチャレンジリーグの入れ替え戦という重要な戦いが残っている。
(各レースは3/22(土)に実施済み、記事公開時点では動画編集中)
そこで、入れ替え戦に出場する4チームに、チームの状況や意気込みについてアンケートをおこなった。
立場の違いから同じ質問でも異なる回答もみられた、入れ替え戦にかける各チームの声をたっぷりとご紹介しよう。
昨シーズンはトップリーグ下位2チームと企業対抗戦(今シーズンからチャレンジリーグ)上位2チームが、自動的に入れ替わる仕組みだった。
しかし、今シーズンは、トップリーグ下位2チームとチャレンジリーグ上位2チームによる入替え戦により、来季のトップリーグ出場権を決定する。
シーズンの順位だけで入れ替えるのではなく、対象チームの直接対決によってトップリーグへの切符を掴み取る形式だ。
トップリーグから出場するのは、ポイントランキング9位の#35 NISSAN × TRUST RACINGと10位の#523 日産サティオ佐賀。
入れ替え戦の採用によって、トップリーグから自動的に降格になるということは免れた。
レギュラーシーズンでは思うような成績を残せなかったが、是が非でも残留を掴み取りたいところだろう。
ただし、同じトップリーグではあるものの、両チームの立場が異なる点にも注目したい。
#35 NISSAN × TRUST RACINGは、JEGTスタート時から参加する古豪チームだ。
常にトップカテゴリで戦ってきたプライドがあるだけに、並々ならぬ決意で臨むだろう。
一方の#523 日産サティオ佐賀は、昨シーズン初めて実施された入れ替え制度で、しかも企業対抗戦参戦初年度でいきなりトップリーグへ昇格を果たしたチームだ。
挑戦者として開き直れる点では、チャレンジリーグに近い心境かも知れない。
チャレンジリーグからは、参入初年度にリーグ王者に輝いた#195 VERSUS e-motorsports teamと、複数チームを送り込む企業を母体とした#103 WEINS CLUB TEAMが挑戦する。
入れ替え戦制度の採用とともに、今季新たに創設されたチャレンジリーグ。
トップリーグへの昇格という明確な目標に向かってシーズンを戦ってきただけに、両チームとも「いよいよ」といったところだろう。
チャレンジリーグ組もトップリーグと同様に、2チームの立場が微妙に異なる点がおもしろい。
#195 VERSUS e-motorsports teamは、2024シリーズから参戦するチームのため、リーグ戦の勢いそのままに一気に上り詰めたいところだろう。
一方の#103 WEINS CLUB TEAMは企業対抗戦初年度から参戦し、昨年はポイントランキング3位で惜しくもトップリーグへの昇格を逃した。
ついに手にしたチャンスだけに、是が非でも昇格を果たしたいはずだ。
まずは、入れ替え戦へ出場が決まった際の感想や、チーム内での話を聞いてみた。
「降格」と「昇格」という、立場の違いがにじみ出た回答内容だといえるだろう。
ただし、いずれのチームも、闘志を燃やして入念な準備していることだけは間違いない。
アンケート回答者は以下のとおり。(敬称略)
チーム名 | 回答者 |
#35 NISSAN × TRUST RACING | 小木田 恭悟(選手兼監督) |
#523 日産サティオ佐賀 | 吉田 稜汰朗(選手) |
#195 VERSUS e-motorsports team | 小塚 佑樹(スタッフ) 及び選手 |
#103 WEINS CLUB TEAM | 橋本 理(監督)市原 拓真(選手) |
最終戦でTOPリーグ残留を決められず、悔しかったです。
もちろん最初は残念という気持ちがありましたが、「まだ残留出来るチャンスもあるんだな」とポジティブに捉えています。
チャレンジリーグも非常にレベルが高く作戦面も苦労しましたが、トップリーグの選手と互角に戦えるのか正直不安な気持ちになりました。
一方で、トップ通過できて安堵もしています。
率直な感想は安堵しました。ただ、入れ替え戦に進む実感とともに、再び緊張しています。
オートサロン会場でドライバーと裏方が全員集まったので、戦略についての話は少しだけしました。
東京オートサロンでラウンドファイナルをチーム全員で観戦し、「来年は自分達があの舞台に立とう!」と話しました。
個人の能力を最大限に発揮するために、複数パターンの作戦を事前に用意しておこうと思います。
自チームとライバルチーム、双方のクルマの長所・弱点といった特徴を研究できればいいなと思っています。
まずは走りを見て、最適な担当ドライバーを選びたいです。また、セッションごとの戦術や、入れ替え戦全体通しての戦略を練っていきます。
兄弟チームである504号車『WEINS MOTORSPORTS TEAM TaG』のドライバーにも協力していただき、色々なパターンを想定した練習をする予定です。
入れ替え戦への自信のほどを聞いたところ、全チームが「あります」と答えた。
チームによって思うところは違っても、レースが始まれば頂点を目指すだけだ。
意気込みやファンの方へのメッセージも含めて、入れ替え戦への決意を紹介しよう。
同じマシンを使用する、NISSAN × TRUST RACINGです。お互いに残留を目指す立場として、絶対に負けられません。
全チームがライバルです。初年度からJEGTのトップカテゴリで活躍する経験豊富な35号車、非常に能力の高いドライバーが揃っている523号車、チャレンジリーグでともに戦って強さを感じた105号車、いずれも簡単に勝たせてくれる相手ではないと感じています。
日産サティオ佐賀です。コラボ企画などで以前から交流があり、JEGT2023シリーズの企業対抗戦では激しいポイント争いもしたなじみのあるチームだけに、負けたくないです!
あります。チームの皆が最高のパフォーマンスを当日に発揮できるよう、しっかり準備をしていこうと思います。
あります!!
勝てる可能性は十分あると思います。まずはチームとしてベストを尽くして、結果として昇格できたら嬉しいです。
もちろんあります!
2024シーズンは、なかなか上位争いに絡めない展開が続いてしまいました。しかし、入れ替え戦で結果を残し、トップリーグに相応しいチームであることを見せられればと思います。応援よろしくお願いいたします!
1シーズンのみで降格してしまうのは残念なので、絶対に残留出来るようチーム全員で取り組みます。また、いつも応援して下さる方々にいい報告ができるよう頑張るので、結果を楽しみにしていてください!
いつもVERSUS e-motorsportsを応援していただき、ありがとうございます。スポンサーであるセパレーターシステム工業様、応援していただいているファンの皆様のお陰でチャレンジリーグで結果を残すことができました。来シーズンはトップリーグで走る姿を見せられるよう、入れ替え戦の応援もぜひともよろしくお願いいたします。
去年果たせなかったトップリーグ昇格を今年こそ実現します!応援よろしくお願いいたします!
残留したいチームと昇格を掴み取りたいチームによる真っ向勝負。
この1戦のみの結果で来季の運命が決まるという意味では、レギュラーシーズン以上に緊張感のあるレースになることが予想される。
今シーズンから3リーグ制となり、それぞれに個性あふれるレースが楽しめるが、やはり頂点であるトップリーグは別格だ。
参加全チームがそれぞれの譲れない想いをもって、白熱したレースを繰り広げてくれることだろう。
Text:渡邉 篤
>>JEGT2024 入れ替え戦の模様は後日JEGT公式YouTubeチャンネルにて公開予定!
■【レースレポート】チャレンジリーグは意地をみせた#103 WEINS CLUB TEAMが優勝! 入れ替え戦への切符を掴む
■【レースレポート】チャレンジリーグの初勝利を掴んだのは新規参入の#195 VERSUS e-motorsports team
■【レースレポート】盤石のレース運びで前人未到のJEGT3連覇を達成した#1 Sengoku Gaming