国内最高峰のグランツーリスモリーグJEGTで3連覇を達成！ #1 Sengoku Gamingの本音に迫る

真剣な表情でドライビングをする川上 奏選手

東京オートサロン2025での激闘から約1ヶ月、3連覇という偉業を成し遂げた#1 Sengoku Gamingに改めてシーズンを振り返ってもらった。
アンケートに回答してくれたのは、グランツーリスモの公式世界大会でも活躍する川上 奏選手。

#1 Sengoku Gamingの強さの秘密やレースで勝利を確信した瞬間など、興味深い回答を寄せてくれた。

ぜひ、JEGT公式Youtubeチャンネルのアーカイブで、Rd.FINALの模様を改めて確認しながらご覧いただきたい。

メンバー全員で掴み取ったチャンピオン

いつもメンバー全員で意見を交わしていた

まずは、3連覇達成について、シーズン全体を振り返ってもらった。
印象的だったのは、チームメンバーへの厚い信頼だ。
個人の力に依存するのではなく、チーム一丸となって臨んだことが伝わってくる。

また、「実力が拮抗するトップリーグでの勝ち方」を知っている、さすが王者というべき内容にも注目していただきたい。

Q1.3連覇達成の確率はズバリ何％と見込んでいた？

50%くらいでしょうか。優勝を経験しているメンバーがほとんどですし、新たに加入した選手も実績十分の強力なメンバーだったため、普段通りの力を出せれば優勝のチャンスは十分にあると思っていました。

Q2.結果的に1度もランキングトップを譲らなかった強さの理由は？

どのラウンドでも、細かいポイントを取り逃がさないことを常に意識していました。特に重視していた予選では、全戦で上位を取れたことが結果につながったと思います。

Q3.3連覇を達成できた最大の要因は？

シーズンを通して、チーム全員がミスをしなかったことだと思います。クルマとの相性が悪かったハイパースプリントもすべて1位を獲得し、着実にポイントを稼げたことも大きかったです。

Q4.チーム内で今季のMVPを挙げるとしたら？

いつもは「強いて言えば」と挙げていましたが、今回はあえて「全員」とさせてください。メンバー全員がベストなパフォーマンスを発揮したからこそ掴み取れた結果だと思っています。今回は、どうしても絞りきれませんでした（笑）

入念な準備で手繰り寄せたRd.FINALでの勝利

1番練習したというドライバー交代の瞬間

混戦だったとはいえ、ランキングトップに立つ#1 Sengoku Gamingがチャンピオン争いで有利だったことは間違いない。
しかも、過去2シーズンで連覇を達成し、実績も経験ともに十分だ。

しかし、決して手を緩めることなく、想定されるあらゆる場面のシミュレーションを繰り返し、万全の準備をしてRd.FINALに臨んでいたという。

圧倒的な練習量で重圧を跳ね返し、勝利を掴んだチームの状況を詳しく聞いてみた。

Q5.Rd.FINALでの戦略は？

あらゆるパターンの天候を試し、どんなコンディションになっても最善の戦略が取れるように準備してきました。また、トップリーグのなかで、ドライバー交代の練習を1番したチームだと思います。

Q6.勝利につながったポイントは？

最大のライバルであるSCARZさんの前でスタートできたことと、1回目のドライバー交代でトップに出られたことが大きなポイントだったと思います。

Q7.決勝レースで勝利を確信したタイミングは？

2回目のピットが終わったタイミングで後方と差があり、勝てるかなと思い始めました。ただ、ワンミスが命取りの状況ではあったため、最後まで気は抜けませんでした。

Q8.優勝が決まった瞬間のチームの雰囲気は？

今シーズンは未勝利だったこともあり、優勝のみを考えて臨んだレースでした。無事に決まってホッとしたのが正直な感想です。

連覇の継続に自信もみせる来シーズンへの意気込み

万全の準備をして、チームメンバーを信頼するだけ。
3連覇を達成して迎える来季も、レースに取り組むスタンスは変わらないことを強調する。

しかし、泰然自若で臨む一方で、4連覇に向けた力強いメッセージも残してくれた。

Q9.厳しくなると予想される他チームのマークを意識するか？

今までのシーズンと、チームとして意識することは変わりません。しっかりと準備をして全員がベストパフォーマンスを発揮できれば、結果は自ずとついてくると信じています。

Q10.最後にファンの方にメッセージをどうぞ

難しいレースの多いシーズンでしたが、たくさんの応援のおかげで3連覇を達成することができました。本当にありがとうございました！
来シーズンも結果で応えられるように万全の準備をして挑みますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします！もちろん、4連覇を目指します ！

#1 Sengoku Gamingが強いことは間違いないが勝負は紙一重

東京オートサロン2025で開催されたRd.FINALのスタート直後

実力の拮抗するトップリーグで3連覇を達成したというのは、まさに偉業といえるだろう。
レースはアクシデントがつきもの、1度や２度であればチームの実力以上の結果が残せることもある。
しかし、3年続けてのシリーズ制覇というのは、チームの地力以外のなにものでもない。

アンケート結果からは凡事徹底の精神と仲間への信頼が、紙一重の勝負をわける強さの秘密ということがみえてきた。
3度目のチャンピオンナンバーをつけて臨む来シーズンも、優勝候補の筆頭であることは間違いないだろう。

一方で、初戦でいきなり初勝利を挙げた#52 KANTOモータースクール SCARZ、雨のレースを見事なピット戦略で制した#8 ARTA、Rd.FINALでオフラインレースの強さをみせた#02 EVANGELION e-RACING×ウエインズトヨタ神奈川など、このまますんなりと4連覇を許すほどトップリーグは甘くない。
さらに、近日実施される入れ替え戦の結果次第では、新たな戦力の台頭もあり得るだろう。

すでにシリーズ戦の増加も発表されているJEGT2025シリーズがどんなドラマをみせてくれるのか、ファンの方とともに開幕戦を楽しみに待ちたい。

Text： 渡邉　篤

スリリングなレース展開となったJEGT2024シリーズRd.FINAL

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