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ニュース昨年初めて常設イベントとして開催されたeスポーツエクスペリエンスだが、今年はさらにパワーアップ。
競技人口の多いストリートファイターもプログラムに含まれているものの、東京オートサロンというイベントにふさわしく、グランツーリスモ7をフィーチャーしたeモータースポーツ(以下適宜「EMS」と表記)色がより濃くなった。
EMSという視点で、2025年のeスポーツエクスペリエンス会場の様子を詳しくお伝えしよう。
今年のeスポーツエクスペリエンス会場でまず目に飛び込んでくるのは、アメリカ、HAASのF1マシンだ。
単なる「ゲーム」や「eスポーツ」のブースということではなく、「レース」「スポーツ」であるという雰囲気を盛り上げる。
まずは、来場者が実際にEMSを体験できる、試遊ゾーンの様子をレポートしよう。
2020年から東京オートサロンでオフラインレースを開催してきたJEGTだが、今年のeスポーツエクスペリエンスで初の試みとしてブースも出展。
コックピットを設置し、JEGTの規定タイムに挑戦するJDSライトを開催した。
会場奥という少し目立ちにくい場所にもかかわらず、多くの人が来場。
基準タイムクリアでJEGTオリジナルマフラータオルがプレゼントされるということもあって、楽しみながらも真剣な表情でタイムアタックに挑戦していた。
また、公式Xをフォローするとステッカーがもらえるという、オートサロンではおなじみのキャンペーンも実施。
JEGTは人気の自動車パーツブランドというわけではないが、JDSライトに参加しない方も含めて多くの反響をいただいた。
eスポーツエクスペリエンスの会場には、コックピットを多数設置。
ステージイベントの開催されていない時間帯でも多くの人が訪れ、プレイ待ちの行列は会期中絶えることがなかった。
埼玉県から親子で来場したという男性に話をうかがうと、「息子がグランツーリスモを最近始めて、今ちょうど試遊コーナーでプレイをしているので待っている。」とのこと。
ステージで開催されるレースに出場する方法を逆に質問されたためJEGTのことやJDSライトを実施していることを説明すると、「そんな道があるなんて素晴らしい。ただ遊ぶだけじゃなく息子の目標にするのもいいですね。まずはタイムチャレンジをしてみます。」と笑顔で語りながらJEGTのブースに向かった。
会場全体の半分を使用して設けられたステージと観客席エリアでは、JEGT Rd.FINALをはじめとするさまざまなレースイベントが開催された。
多くの人がスポーツ観戦同様の感動と興奮を味わった、ステージイベントの様子をご紹介しよう。
>>シリーズチャンピオンが決定したJEGT Rd.FINALのレースレポートはコチラ
ステージイベントのトリを飾ったJEGTのRd.FINAL。
入口が見えないほどの立ち見が出る中、選手、会場、実況MC陣が一体となって盛り上がった。
オーバーテイクシーンでは、鈴木学氏の声が響き渡る会場で自然発生的に拍手や歓声が巻き起こる。
一方で、応援しているチームがポジションを失うシーンではため息も聞かれ、まさに「スポーツ観戦」といった雰囲気が会場を包む。
セミ耐久という長いレース時間だったものの、選手の一挙手一投足とステージ上の大型モニターに観客の視線は釘付けだった。
また、通常のスポーツ、ましてやモータースポーツではありえない楽しみ方ができるのがJEGTのオフラインレースだ。
各チームのピット席が観客席の最前列に設けられたため、チーム内の様子が手に取るようにわかる。
ドライバー交代前の緊張感やドライビング後の安堵や悔しさを浮かべた表情を間近で見られるのは、EMS、JEGTならではの醍醐味だといえるだろう。
2025年のeスポーツエクスペリエンスの特徴は、レースイベントが昨年以上に増えたことだろう。
オートサロン主催のスペシャルレース、JEGTも含むEMS主催団体によるレースが土曜日と日曜日の2日間に渡って繰り広げられた。
また、D1選手によるドリフト競技、15歳以下によるレースなど内容もバラエティ豊か。
緊迫したレースでは会場も緊張感に包まれる一方、D1イベントでは笑いも起こるなど、いずれのイベントも大盛況。
世代やカテゴリーを超えて、多くの人がクルマやモータースポーツ、eスポーツの楽しさを知る機会になったのではないだろうか。
JEGTブースをはじめとした試遊コーナー、JEGTのRd.FINALも行われたステージと、幕張メッセのコンベンションホールは、会場、イベント出場選手ともにEMS(eモータースポーツ)一色に染まった。
そして、予想以上に来場者の年齢や性別が幅広いことに驚いた。
東京オートサロン内という特性上、クルマ好きという点は共通しているのかも知れないが、小さな子どもからご年輩の方、そして男性も女性も偏りなくeスポーツエクスペリエンスの会場に訪れていた印象だ。
EMSは、他のeスポーツと比べても絶対的な市民権を獲得しているとは言い難い。
しかし、実車が展示のメインである東京オートサロンの会場で、これだけの注目を集めていたことは着実に認知度が高まっているということだろう。
2024シリーズを大盛況のうちに終えたJEGTが来シーズンどのような展開をみせるのか、EMSのもつ可能性とともに大いに期待したい。
Test: 渡邉 篤
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