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ニュース2024年1月の東京オートサロン2024内で開催された、JEGT2023シリーズラウンドファイナル。
世界を代表するトップ選手たちの熱い戦いが繰り広げられたが、もう1つ会場を盛り上げたレースがあった。
昨年の最終戦でも開催して好評だった、豪華ゲスト陣によるエキシビションレースだ。
今年は9チームによるチーム戦となり、昨年以上にパワーアップ。
現役のプロドライバーやプロゲーマー、人気ストリーマーたちがグランツーリスモ7で戦ったエキシビジョンレースの模様をお届けしよう。
今年の東京オートサロンは、eスポーツエクスペリエンス(e SPORT EXPERIENCE)という形で期間中を通じてeスポーツの常設展示を行った。
JEGTのラウンドファイナルは、eスポーツエクスペリエンスを締めくくるイベントして開催。
例年以上に幅広いファンが見守るなか、エキシビションマッチに参加してくれた豪華ゲスト陣をご紹介しよう。
今回のエキシビションレースは、昨年の4チームから大幅に増加した合計9チームで争われた。
チームリーダーを務めるのはもちろん豪華ゲスト陣だが、今回はJEGTのゲスト解説としておなじみの谷口信輝氏以外にも現役のプロドライバーも参加。
また、グランツーリスモ以外のeスポーツで活躍する選手やストリーマーなど、バラエティ豊かな顔ぶれとなった。
まず、レーシング界からは大湯都史樹氏と小山美樹さん。
ゲーマー、ストリーマー界からは、昨年とRd.2にも参加したSPYGEA氏、同じくRd.2に参加したどぐら氏に加え、ボドカ氏、ta1yo氏、鈴木ノリアキ氏。
そして、JEGT出演陣からは昨年に引き続き、谷口信輝氏と沢すみれさんが参加した。
エキシビションレースには、サポートドライバー枠として企業対抗戦に参加した選手が各チーム2名ずつ参加。
エキシビジョンマッチのレース開始に先立って、イベント内で公開ドラフト会議が行われた。
ドラフト会議では、チームリーダーを務める9名のゲストが、くじ引きで決めた順番に好きな選手を指名していく。
2年連続の参加となったゲスト解説の谷口信輝氏は、昨年に続いて深田 一希選手(#90 WEB OPTION RACING)を指名。
エキシビジョンレースが恒例化したことで、TEAM NOBが形成されつつあるようだ。
サポートドライバー枠には、冨林 勇佑選手(#504 WEINS_GR × AIRBUSTER)や佐々木 拓眞選手(#52 SCARZ)などJEGT認定ドライバーも多数参加していた。
JEGTが普段開催するトップリーグや企業対抗戦とは異なり、エキシビジョンレースは選手、会場ともに終始笑顔の耐えないレースとなった。
エキシビジョンレースの舞台となったのは、東京エクスプレスウェイ東ルート外回り。
あくまでも架空とはなっているものの、首都圏在住であれば見覚えのあるコースで、東京オートサロン開催にふさわしいコースといえるだろう。
直線の長い高速サーキットだがヘアピンを含む2箇所の低速コーナーもあり、攻略には安定したドライビングテクニックが求められる。
また、コースサイドには壁があり、一般的なサーキットのランオフエリアがない。
正確にマシンをコントロールしないと、壁に衝突してすぐにペナルティとなってしまう。
そびえ立つビルの合間を駆け抜ける刺激的なコースだけに、どんなバトルが展開されるのか期待が高まる。
チームリーダーを含む3名のドライバーは、それぞれ2周ずつを担当。
ピットインしてのドライバー交代は、厳しいルールは設定されなかったもののトップリーグさながらの盛り上がりをみせた。
また、使用タイヤはレーシングソフトタイヤ1種類だったものの、ピットイン時にタイヤ交換をするかどうかは各チームの自由。
最終的なレース結果につながったかどうかは判断し難いところだが、各チームのピット戦略が分かれていた点にもぜひ注目してほしい。
スタートのグリッド順は、SNSで募集した優勝予想で投票の多かった順とされた。
最高の投票率を獲得したのは、谷口信輝氏率いるTEAM NOB。
2番グリッドはTEAM SAWAで、トップ選手のレースを普段から間近で見ているJEGT出演陣がフロントローを獲得した。
レースは、サポートドライバーの走る序盤から荒れた展開。
安定した走りに定評のある冨林 勇佑選手ですら、複数チームを巻き込むスピンを喫するなど波乱のレースを予感させる。
オープニングラップが終わる頃には最後尾スタートのTEAM ta1yoが2番手、7番手スタートのTEAM MIKIが3番手につけるなどわずか1周で全く順位が変わる状況。
レースの行方は、最終走者のチームリーダーに託された。
ゲスト陣による最終スティントは、ゲーム経験豊富などぐら氏、SPYGEA氏の乗るTEAM DOGURA、TEAM GEAが抜け出し逃げ切りを図る。
しかし、TEAM SAWAの日産 GT-Rが、前を走る2台を巻き込んで大クラッシュ。
そして、間隙を突いてトップに躍り出たのは大湯都史樹氏だった。
結果は、大湯氏がそのまま逃げ切り優勝。
2位には後方から着実に順位をあげた小山美樹さんのTEAM MIKIが入り、谷口氏のTEAM NOBが3位という形で優勝予想トップの面目をなんとか保った。
終わってみれば3名のレーシングドライバーがポディウムを独占。
エキシビションであるとは言え、グランツーリスモ7が実車に近いことなのかもしれないレースとなった。
日本最高峰のグランツーリスモリーグであるJEGTでは、緊迫感のある手に汗握るレース展開となることが多い。
世界レベルの選手たちの正確無比なマシンコントロールは美しく、観戦者を魅了する。
一方で、エキシビジョンレースでは、普段はグランツーリスモをプレイしないゲスト陣が賢明にステアリングを握る姿が印象的。
eモータースポーツの凄さと奥深さ、誰でも参加できる手軽さの両面を楽しめるのは他の大会にはないJEGTの特徴の1つだろう。
エキシビジョンレースを見ていただければわかるとおり、グランツーリスモを始めとするeモータースポーツはテクニックのある限られた人だけが楽しめるわけではない。
観るだけではなく、ぜひ実際にプレイをして楽しさを味わってもらいたい。
Text: 渡邉 篤
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