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ニュースグランツーリスモ7は、2023年4月27日にバージョン1.32へのアップデートが行われた。
大幅な挙動の変化があったバージョン1.31とは異なり、車種やスケープス、レースイベントやカフェメニューといったコンテンツの追加が中心となった今回のアップデート。
本記事では追加された車種とスケープスについて深堀していく。
Text: 大田 夏輝
今回のアップデートの目玉は、車種の追加だ。
しかも、ロードカー、Gr.3、フォーミュラーカーとそれぞれカテゴリーの異なるバラエティ豊かなアップデートとなった。
追加車種の特徴を詳しく紹介しよう。
XJ220 ‘92は、イギリスの老舗自動車メーカーであるジャガーが、1991年~1993年に販売していた。
名前の由来は、開発時に最高速度の目標を220マイル/h(約354km/h)としたことだとされる。
グランツーリスモ7内ではプレミアムカーとして販売され、ブランドセントラルでは入手できない。
私自身買って走らせたかったところではあったが、残念ながら叶わなかった。
総排気量 | 3,498cc V6ツインターボ |
最高出力 | 550ps/7,200rpm |
最大トルク | 65.66kgf・m/4,500rpm |
駆動方式 | MR |
全長×全幅×全高 | 4,860mm×2,000mm×1,150mm |
車重 | 1,350kg |
メルセデス AMG GT3 ’20は、2016年からモータースポーツで活躍しているAMG GT3の20年式となる車両。
2022年にトップシェアを獲得するなど、リアルのモータースポーツでも人気の高い車種だ。
グランツーリスモ7では、Gr.3車両として16年式の同モデルが発売当時から収録されていた。
個人的な印象としては、割と素直な挙動で、初心者でも比較的扱いやすい部類に入る。
一方AMG GT3のポテンシャルを完全に引き出すには、かなりの技量を必要とするイメージが強い。
今回追加されたAMG GT3 ’20を購入し少し走らせてみたが、16年式と比べて回頭性がよく、コーナーリングが速い一方で、コーナー脱出におけるトラクションのかかりが少し悪い印象だ。
全体のタイムは両車であまり変わらなかったが、これは私が普段あまりAMGを乗っていないせいもある。
メルセデス代表として毎年ワールドファイナルに進出している、フランスのボボア選手が今年のマニュファクチャラーカップでどちらを選ぶかに、世界のトッププレイヤーの注目が集まるだろう。
総排気量 | 6,208cc NA |
最高出力 | 623ps/6,700rpm |
最大トルク | 73.0kgf・m/5,000rpm |
駆動方式 | FR |
全長×全幅×全高 | 4,766mm×2,049mm×1,238mm |
車重 | 1,285kg |
ダラーラ SF23 Super Formulaは、日本のフォーミュラレースの最高峰、スーパーフォーミュラ・シリーズの新型車両。
2019年にデビューしたSF19については既にグランツーリスモ7でも収録されていた。スーパーフォーミュラとはそもそもどんなマシンなのか、19年式と23年式の違い等の詳細については別記事で山本英弥選手が執筆する予定なので、そちらも楽しみにしていただきたい。
総排気量 | 2,000cc 直列4気筒ターボ |
最高出力 | 648ps/10,000rpm |
最大トルク | 50.9kgf・m/7,000rpm |
駆動方式 | MR |
全長×全幅×全高 | 5,233mm×1,910mm×960mm |
車重 | 660kg |
そもそもグランツーリスモ7におけるスケープス機能とは、約2900箇所(2023年5月現在)ある世界中の風景の中に自由に車を配置し、写真撮影を行うことのできる機能である。
JEGTで行われるようなeモータースポーツといったものとは一線を画し、純粋に車を楽しみたい、綺麗な風景の中で愛車を見ること、写真を撮ることを楽しみたいという方に向けた機能だ。
今回追加されたスポットは日本の宮崎とイングランドのノース・ヨークシャー。
いずれも自然豊かな田舎の風景であり、クラシックカーを配置すれば背景に溶け込みそうだ。
eモータースポーツは1つの競技であり、勝ち負けがある分嬉しい思いをすることもあるが、その倍以上悔しい経験をするもの。
勝負に疲れたときに、車好きという原点を思い出すためにも、スケープス機能を使って心を和ませるのも良いのではないだろうか。
今回のアップデートで追加されたAMG GT3 ‘20は、マニュファクチャラーカップ出場者にとってはその車両特性を理解することは勝負をする上で1つの材料となり得るだろう。
また、今年のJEGTが今まで通りGr.3車両を用いて開催された場合、チーム戦のマシンとして選ぶエントラントが現れることも十分に考えられる。
SF23については、ネイションズカップにおけるワンメイクレースの車両となる可能性も十分に考えられることから、プレイヤーの注目が集まる車両だろう。
これからの時期は、ワールドファイナルに向けてのオンライン公式戦、また、国体のオンラインタイムアタック予選が行われる。
今回のような車両の追加はもちろんのこと、挙動やBoPの変更は戦いの命運を分けることにもなりかねない。
今後のアップデート1つ1つにプレイヤーの注目が集まる。
グランツーリスモ7バージョン1.32の詳しいアップデート内容はこちら
https://www.gran-turismo.com/jp/gt7/news/00_8138205.html
JEGT認定ドライバー:大田 夏輝
ランク:S
生年月日:1995.7.6
出身地・居住地:埼玉県
SNS:https://twitter.com/n76w83_gt
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