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ニュースグランツーリスモを始めとする、eモータースポーツの競技人口の増加に伴って、ハンドルコントローラー(以下ハンコン)のラインナップも増えてきた。
購入の選択肢が広がったのは嬉しい限りだが、一方でどれを購入すればいいのか迷う人も少なくない。
そこで、PlayStation®︎オフィシャルライセンスプロダクトを取得している製品を中心に、初心者にもおすすめハンコンを特徴とともに詳しく紹介しよう。
ハンコンの定番メーカーとして有名なのは、パソコン・ゲーム周辺機器メーカーのLogicoolだ。
現在では、LogicoolGというゲーム関連機器専門ブランドで展開している。
PlayStation®︎2の頃からグランツーリスモの開発元ポリフォニー・デジタルと共同開発を行なっていて、PlayStation®︎やグランツーリスモとの相性は抜群。
ハンコン選びに迷ったら、まずはLogicool製を検討してみよう。
G923は、ロジクールが販売するハンコンのメイン機種だ。
JEGT公式ハンコンとしても使用されているG923。
シムレーサーやプロのレーシングドライバーの協力によって開発された新技術TRUEFORCEによってリアリティのあるドライビング体験が可能になっている。
ダイレクトドライブ方式(以下DD)と比較してトルクは劣るものの、レーシングカーをドライビングしていると感じられる十分なフォースフィードバック(FFB)はあるので初心者から中上級者まで幅広く楽しめるだろう。
G29は、新技術を搭載するG923と比べると価格が抑えられている。
しかし、現状のメイン機種G923が発売されるまでは、G29が主力機種だったためグランツーリスモのハンコンとしての機能性は十分。
スチール、アルミ、レザー素材を使用した質感の高さとパフォーマンスを兼ね備えたモデルだ。
リアリティのあるドライビング体験に欠かせないFFB機能も搭載しているので、G923よりも安価にハンコンを導入したいのであればおすすめのモデル。
ギアドライブのハンコンを開発してきたロジクールのラインナップに、新たに追加されたDD方式のハンコンPRO RACING WHEEL。
ギアドライブの2モデルに比べて高額だが、DDならではの力強いトルクで実車さながらのドライビング体験ができる。
ロジクールのDD方式ハンコンが他社製と大きく異なる点が、TRUEFORCEを搭載している点だ。
動作や最大トルクに制約のあるギアドライブで、よりリアルなゲーム表現を追求して開発されたロジクール独自の技術TRUEFORCE。
DD方式と組み合わせることで、よりリアリティのあるドライビング体験を実現している。
DD方式は、実車のように車輪の舵角や応力に対してはリニアに反応する反面、細かい段差や車両の振動といったゲームならではの表現はやや苦手だ。
しかし、表現力に定評のあるTRUEFORCEを搭載しているPRO RACING WHEELなら、単なる入力装置としてのハンドルではなく、ゲーム体験ギアとしてプレイヤーに必要不可欠な情報を細やかにフィードバックしてくれる。
PlayStationオフィシャルライセンスプロダクトを取得しているハンコンは、Logicool製だけではない。
安価なものから本格的なDD方式のものまで、各社から幅広いモデルがリリースされている。
ハンコンを選ぶ際は、求める品質や予算に応じてさまざまな選択肢から最適なモデルを選んで欲しい。
HORI製レーシングホイールエイペックスは、PlayStation®︎5公式ライセンスを取得したハンコンのなかで最も安価なモデルだ。
販売店によって売価はまちまちだが、おおよそ1.5万円前後で購入できる。
安価ながらステアリングホイールの直径は約280mmと、一般的なハンコンとほぼ同サイズに設計されていて、グリップ部も設けられているなど質感も悪くない。
ただし、ハンコンの操作感で重要なFFBは搭載されていないので、純正コントローラーの延長といった感覚。
もちろん実車のようにステアリングホイール形状となることで、純正コントローラーよりも圧倒的に操作はしやすくなるが、タイヤの応力がまったく伝わってこないのでFFB付きのハンコンとは別物と思った方がよさそうだ。
Thrustmaster T-GT IIは、PlayStation®︎5だけではなく、グランツーリスモ公式も取得しているベルトドライブ方式のハンコンだ。
23,000 時間を超える研究開発を重ねただけあって完成度は高い。
ベルトドライブのメリットは高トルクと静粛性。
より実車に近いトルクと静粛性を両立しているので、グランツーリスモへの没入感を上げてくれる。
ただし、価格が高額な点が導入に当たって検討すべきポイントだ。
価格は販売店にもよるが、場合によってはDD方式のLogicool製PRO RACING WHEELも視野に入ってくる。
DD方式のハンコンとして、多くのプレイヤーの支持を集めるGRAN TURISMO DD PRO。
長年DD方式のハンコンを作ってきただけあって、質感や挙動は申し分ない。
ただし、グランツーリスモ用にバンドルされた製品は8Nmとそれほど大きなトルクではないため、過度の期待は禁物だ。
また、執筆時に調査した限り、日本に正規代理店はないため購入時にそれなりの下調べと知識が必要となる点にも注意したい。
ハンコンは、今や一部のマニアに向けた特別なアイテムではなくなりつつある。
インターネットショッピングで簡単に購入できるようになってきていることもあり、ライトユーザーでも導入する人が増えてきた。
グランツーリスモをより楽しくプレイするために、是非とも導入を検討していただきたい。
一方で、eモータースポーツといっても、多くのプレイヤーにとっては数あるゲームのうちの一つにすぎない。
無理にハンコンを導入しなくても、自分のスタイルで楽しむことが1番重要なポイントだ。
Text: 渡邉 篤
■グランツーリスモ7でPSVR2とハンコンを使うとレース体験が格段にリアルで快適になった