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ニュースグランツーリスモでの車種選びをする際、サーキットとの相性は無視できないポイントだ。
クルマそのものの速さや乗り慣れた車種から選ぶことも大切だが、実力の拮抗するレースではよりコースに合った車種を選ばないと勝利は掴めない。
しかし、JEGTではシーズン通して同車種で戦う事を義務付けている。
また、チーム母体やスポンサー企業によって車種選びに制約があることもあるので、各チームは自由にマシンを選べない。
そこで、昨年使用したコースで自由に車種を選べるとしたら JEGTトップチームは何を選ぶのかを聞いてみた。
JEGT2022シリーズで優勝経験のある3チームに答えてもらったが、同じコースでも各チームで異なる車両を選ぶなど大変興味深い内容となっている。
車種選びに迷う初心者だけでなく、上級者にとっても参考になる内容なのでぜひご一読いただきたい。
なお、各チームの回答はJEGT2022シリーズ順位の順に紹介している。
JEGT2022シリーズ使用車種:ポルシェ 911RSR(991)’17
最終戦、富士スピードウェイでの勝利でシリーズチャンピオンを決めた#888 Sengoku Gaming。
Rd.1、Rd.2は思い通りの結果ではなかっただけに、どの車種を選ぶのか興味深いところだ。
自由に車種を選べていたら完全優勝もあったかも知れない。
>>JEGTシリーズチャンピオンを獲得した#888 Sengoku Gamingへの優勝アンケートはこちら
・実際の順位:2位
・選んだ車種:ルノー R.S.01 GT3’16
・選んだ理由:中高速コーナーが多く、テクニカルな鈴鹿サーキットとコーナリングを得意とするR.S.01の特性がマッチするため。
順位:6位
選んだ車種:ルノー R.S.01 GT3’16
選んだ理由:鈴鹿サーキットと同じく、中高速コーナーの多いサーキットとの相性が良いため。
順位:1位
選んだ車種:トヨタ GRスープラ レーシングコンセプト’18
選んだ理由:GRスープラはストレートが非常に速く、メインストレートの長い富士スピードウェイと相性が良くバトルでも優位に立てるため
JEGT2022シリーズ使用車種:マツダ RX-VISION GT3 CONCEPT
初戦で盤石の走りを見せ着実にポイントを重ねたものの、最終戦でオフラインレース特有のミスに泣いた#01 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ。
世界戦の経験豊富なチームメンバーを揃えるだけに、どのマシンをチョイスするのか気になるところだ。
>>#01 EVANGELION e-RACING with 広島マツダに所属する宮園選手にアドバイスを貰った挑戦企画はこちら
順位:1位
選んだ車種:アウディ R8 LMS EVO’19
選んだ理由:コーナリングスピードが高く、トラクションに優れているため。
順位:4位
選んだ車種:ルシェ 911RSR(991)’17
選んだ理由:操縦安定性が高く、トップレベルのトラクション性能を誇るため。
順位:10位
選んだ車種:マツダ RX-VISION GT3 CONCEPT
選んだ理由:空気抵抗が少なく直線スピードが伸びることに加え、高速コーナーも得意であるため。
JEGT2022シリーズ使用車種:ホンダ NSX Gr.3
昨シーズン、JEGTでの初優勝を飾った#55 ARTA。
スーパーGTで活躍するリアルレーシングチームとようやく肩を並べた形だ。
リアルチームと同車種、同リバリーで参加する#55 ARTAはどんなクルマを選ぶのだろうか。
>>初優勝を手繰り寄せた#55 ARTAの絶妙なピット戦略についてはこちら
順位:6位
選んだ車種:日産 GT-R ニスモGT3’18
選んだ理由:直線もなかなか速く、コーナーも速いから。また、GTR18は総合的に性能が良くタイヤの摩耗も少ないので、タイヤに厳しい鈴鹿サーキットに合っている。
順位:1位
選んだ車種:ルノー R.S.01 GT3’16
選んだ理由:アンケート回答時点で旋回性能がトップクラスに良いから。タイヤが減ってきたら難しい動きをする車だが、抜きにくいオートポリスでは一発の速さを活かし予選で前に出て、そのまま逃げ切りを図れる可能性が高い。
順位:4位
選んだ車種:ポルシェ 911RSR(991)’17
選んだ理由:コースの全体的に速いから。富士の低速コーナーでの相性が良く、コーナーの脱出加速が良いのでバトルになっても強さを発揮できる。
アンケート結果をご覧になって、興味深い回答にお気づきだろうか。
JEGT2022シリーズの3戦でそれぞれ優勝したチームに聞いたのだが、意外にも優勝したレースですべてのチームが実際にレースを制したクルマとは違う車種を選択していた。
真意のほどは不明だが、上手く運べたレースほどより改善できる可能性を感じているのはさすがトップチームといったところだろうか。
また、アンケート実施前は、コースごとに3チームの選ぶ車種が偏ることを懸念していた。
しかし、オートポリスでのルノー R.S.01以外すべてのサーキットで車種がバラけるという結果も興味深い。
つまり、ドライバー(もしくはチーム)の特性によっても向いている車種は変わってくるということだろう。
車種の選び方1つ取っても個性の異なる各チーム。
JEGT2023シリーズはどんな車種を選びどんな闘いを見せてくれるのか、今から楽しみで仕方ない。
Text: 渡邉 篤
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