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ニュース一目でそれとわかる独特のスタイリングを持つメルセデス AMG GT。
世界から注目を集める車種だけに、グランツーリモ7には4種ものバリエーションが収録されている。
ロードカーとして抜群の走行性能を誇り、レースカーとしても輝かしい実績を残すメルセデス AMG GTの全貌を紹介しよう。
メルセデス AMG GTは、同社のスポーツブランドを担うAMGが販売する高級スポーツカーだ。
「ロングノーズショートデッキ」「ワイドアンドロー」というスポーツカーとして欠かせない2要素を独特のスタイリングで表現する個性あふれる1台に仕上げられている。
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AMG社は、ドイツの自動車メーカーメルセデスの子会社で、同社のレースやスポーツ系のブランドだ。
もともとは、レース用エンジンの設計会社として1967年に設立。
設立したのはメルセデス・ベンツ(ダイムラー・ベンツ)出身のエンジニアで、設立当初からメルセデス車のレース用エンジンのチューニングをおこなっていた。
やがて、レース車両のみならずロードカーも担うスポーツブランドに成長。
現在は、メルセデスにおけるレース・スポーツ部門の開発を一手に担う存在となっている。
メルセデス AMG GTの特徴は、垂直ルーバーが印象的な大型のフロントグリルだ。
レースでも輝かしい実績を残した同社の高級スポーツカー、SLクラスの初代モデル300SLを彷彿とさせる。
車両全体に目を移すと、2ドアクーペのドア後端がリアフェンダーにかかるほど極端なロングノーズショートデッキが独特のフォルムを生み出す。
やや広がった印象を受けるフロントマスクのデザインとともに、高い戦闘力をうかがわせる。
メルセデス AMG GTに搭載されるM178型4.0L V型8気筒ツインターボエンジンは、最上位モデルで最高出力585ps、最大トルク71.4 kgf·mを発生。
しかも、最高出力の発生は6,250回転、最大トルクは5,500回転と公道でも十分に回せる現実的な回転数に抑えられている点には高い技術力を感じさせる。
市販のロードカーとは思えないほどのハイパワーエンジンながら、現実的なチューニングを施しているあたりは、エンジンチューナーだったAMGだからこそ実現した仕様だろう。
グランツーリスモ7に収録されているメルセデス AMG GTは全部で4種。
なかには、ルーフに回転灯を備えたセーフティカーまで含まれている。
これだけ多くの車種が収録されている点からも、いかにメルセデス AMG GTが注目を集めるクルマであることがわかるだろう。
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メルセデス AMG GTは、GT3規格モデルを製作されていて日本国内のスーパーGTやヨーロッパ各地で開催されるツーリングカーレースに数多く投入されている。
グラツーリスモ7にもGT3規格のメルセデス AMG GT3 ‘16をGr.3車両として収録。
ロードカー同様にハイパワーながら、ホイールベースが長い分比較的安定しているので扱いやすいクルマだ。
さまざまなコースやレースでそれなりに結果を残せる戦闘力を備えているので、興味のある方はぜひ一度ドライブしてみてほしい。
ロードカーとしては、メルセデス AMG GT R ‘17とメルセデス AMG GT BlackSeries ‘20の2車種を収録。
特にレースカーのGT3からフィードバックを受け開発されたBlackSeriesは、4.0LV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載し730psもの最大出力を発揮するモンスターマシンだ。
さらに、専用開発のボンネットから足回り、トラクションコントロールなどサーキット走行を強く意識した設計で、公道走行可能なモデルながらほぼGT3カーのような充実した装備となっている。
しかし、日本円で4,000万円以上にもなる販売価格を考えると、現実世界ではそう簡単にお目にかかれない。
カタログやインターネットでしか見ることのできない憧れのクルマを、手軽にドライブできるのもグランツーリスモの魅力だ。
メルセデス AMG GTは、GT3モデルが世界のレースで活躍しているため、どのサーキットを走っても満足のいく走りを体感できる。
中でも、1950年代の名車300SLの面影を残すフォルムを持つだけに、歴史あるヨーロッパのサーキットで堪能してもらいたい。
ヨーロッパのサーキットは、緑の中を駆け抜けるコースが多く、曲線が美しいメルセデス AMG GTのフォルムがよく似合う。
特にメルセデスのお膝元、ドイツにあるニュルブルクリンクで走る姿は狭いコース幅とあいまって圧巻だ。
迫力のあるスタイリングとハイパワーというところから、狭いコースでは乗りにくいイメージもあるが、足回りの設計が優れているので意外なほどハンドリング性能は高く、ニュルブルクリンクでもスムーズにドライビングできる。
メルセデス AMG GTで、自動車産業とレースの本場ヨーロッパを感じてみてはいかがだろうか。
Text: 渡邉 篤
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