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ニュース1953年開業という長い歴史を持つ、ワトキンズ・グレン・インターナショナル。(以下「ワトキンズ・グレン」)
1980年以前には20年間もの長きに渡り、F1も開催されたアメリカでも有数の名門サーキットだ。
難しいコーナーは少ないので比較的安定して走れる一方、タイムを縮めるには高いテクニックが要求されるため、グランツーリスモ初心者から上級者まで幅広く楽しめる。
ワトキンズ・グレン・インターナショナルを、しっかりと攻めきるためのポイントを詳しく解説しよう。
ワトキンズ・グレンは、グランツーリスモ7のアップデートで追加された。
アメリカにある実在のコースで、中高速コーナーを中心に構成されていることから爽快なドライビングを楽しめる。
新たに追加されたコースということで、今後の大会で積極的に使用されることも予測される。
コースの特徴と、おすすめ車種の選び方を紹介しよう。
アメリカ合衆国ニューヨーク州に位置するワトキンズ・グレンでは、もともと公道レースが開催されていた。
しかし、1952年のレースで観客に犠牲者が出たことから、郊外に専用コースを設立。
ワトキンズ・グレン・インターナショナルとして営業を始めた。
全長5,430mのコースは、多くのコーナーにバンクがつけられていて、コース全体としては高速サーキットの部類だ。
一方で、高低差が大きいことから安定した走行テクニックも要求される。
ワトキンズ・グレンでは、安定したコントロールのできるクルマが有利だ。
高速サーキットだけに可能なら最高速も求めたいところだが、コーナリング速度を落とさないことのほうが重要なため、コーナリング中でも安心してアクセルを踏めるマシンを選びたい。
トヨタ GRスープラGr.3や日産 GT-R ニスモ GT3 ‘18、アルファロメオ 4C Gr.3あたりがおすすめだ。
ただし、乗りなれているクルマのほうがコーナリング時の挙動を安定させやすいため、自分がコントロールしやすいクルマを選ぶのもいいだろう。
また、コース後半ではいくつかタイトコーナーもあるので、高速コーナーでマシンの姿勢をコントロールする技術があれば、コーナリングマシンでも高タイムを記録することは可能だ。
パワーを優先するのであれば、せっかくアメリカのコースということで、フォード マスタングやダッジ バイパーを選んでみるのも面白い。
ワトキンズ・グレンは、中高速コーナーが多く、コース幅も広いのでアバウトでも走れてしまう。
一方で、どこでも走れる分、特段ミスをしていなくてもタイムが思うように伸びないことがある。
コーナーそれぞれのボトムスピードを意識し、一番速く走れるラインをみつけることが攻略の最重要ポイントだ。
セクターごとに、ポイントなるコーナーの攻略方を紹介しよう。
セクター1のポイントは、ターン1の攻略になる。
まずは、ホームストレートエンドの看板を目印に最適なブレーキングポイントを見つけよう。
コーナーイン側の縁石は2段になっているため、手前側の縁石内側に右フロントタイヤを乗せるイメージでコーナリングをする。
外側の縁石はかなり広く使えるので、早めの加速を意識して外側いっぱいまで使って立ち上がろう。
次のシケインまで全開となるため、ターン1の立ち上がりがセクター1のタイムに大きく影響する。
コース全体のタイムに直結するセクター2は、シケインでロスをしないことが重要だ。
シケインといっても、速度を保ったまま抜けられるので、リズムよくクルマの向きを変えて早めに加速態勢を作ろう。
シケイン進入時は、コーナリングというよりも斜め方向に入るイメージで、1つ目のコーナーを超えた瞬間に軽いブレーキングでクルマの向きを変える。
クルマの向きが変わったら、出口に向けて全開で加速するだけだ。
続く右向きの高速コーナーに向けて十分加速しよう。
シケインをクリアするとセクター2の後半に入るが、続く高速コーナーをいかに速度を落とさずクリアできるかが大切だ。
いずれもアクセル全開では曲がれないため、どこでイン側についてアクセルを開けるとボトムスピードを維持できるかを見極めることが重要となる。
セクター2最後のコーナーはヘアピンコーナーとなるが、上り坂のためラインさえ見極めれば意外と速い速度で抜けることができる。
セクター3は「ブーツ」と呼ばれる、コース中で唯一と言っていい低速コーナーが連続する区間だ。
ブレーキングポイントを見極めて、フルブレーキングで十分に速度を落として進入しよう。
ただし、コース幅は広いので速度を落とした後にいかに早く加速するかが重要になる。
進入時に確実にクルマを出口に向けて、早めのアクセルオンを心がけよう。
ただし、後半のターン9は上り坂の終わりとコーナーのクリップポイントが重なっていて、クルマの挙動を乱しやすいため慎重なアクセルワークが必要だ。
セクター4には2つのコーナーがあるが、ほとんどブレーキは必要ない。
使用タイヤにもよるが、アクセルオフで向きを変えて曲がっていくイメージで、できるだけボトムスピードを維持してコーナーをクリアしよう。
特に、ホームストレートにつながる最終コーナーは、壁があるので恐怖心との戦いになるが、外側まできっちりと使って加速しないと大きくタイムを落とすことになる。
ワトキンズ・グレンは、コース幅やエスケープゾーンも広く、初心者でも極端なコースアウトやクラッシュをすることなく楽しめる。
一方で、タイムを伸ばすには的確なラインのトレースとボトムスピードの維持の積み重ねが必要なため、上級者でも手応えのあるコースだ。
ブレーキの踏み加減やコーナー脱出時のアクセルを開けるポイントを見つけて、ヨーロッパのコースとは違うアメリカならではのサーキットを存分に楽しんでほしい。
Text: 渡邉 篤
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