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ニュースグランツーリスモの大会でもよく登場するスパ・フランコルシャン。
ただ走らせるだけであれば難しいサーキットではないものの、全開区間が長いためライバルとの差がつきやすい。
今回は、攻略しがいのあるスパ・フランコルシャンについて詳しく解説しよう。
最適なラインを見つけて、ライバルに差をつけてほしい。
スパ・フランコルシャンはベルギーのワロン地域リエージュ州にあるサーキット。
ケメル・ストレートと呼ばれる長いストレートを始め、全開で抜けるコーナーもいくつかあり、世界屈指の全開サーキットとして知られる。
まずは、スパ・フランコルシャンの概要と攻略におすすめの車両を紹介しよう。
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ベルギーの森深く、スパとフランコルシャンという2つの地域にまたがる広大な敷地にスパ・フランコルシャンは存在する。
F1も開催される国際規格サーキットであり、全長7,004mというコースの長さと、高低差104mという激しいアップダウンが特徴のユニークなサーキットで、多くのドライバーから愛されている。
また、F1での全開率は75%~80%といわれ、超高速サーキットとしても有名だ。
コーナー数は21とコース長の割には多くないものの、多くのコーナーに名前がついていて、特徴的な形をしている。
もっとも有名なのは、オー・ルージュと呼ばれる谷底から丘の上に駆け上がる区間。
出口が見えないため、ドライバーは恐怖心と闘いながら全開で加速する。
コーナーごとに走らせ方が違い、グランツーリスモでも攻略しごたえのあるサーキットの一つだ。
グランツーリスモ7に登場するスパ・フランコルシャンにおすすめのGr.3車両は、全開区間で速度を伸ばせるハイパワー車両となる。
トヨタ GRスープラ レーシングコンセプト’18、BMW M6 GT3、Aston Martin DBR9 GT1 ’10、さらに日産 スカイライン Super Silhouette ’84などがおすすめだ。
また、マツダ RX-VISIONやスバル BRZ GT300 ’21などコントロール性が高くコーナリング時にボトムスピードを維持できる車両でも比較的タイムを出しやすい。
スパ・フランコルシャンはどのコーナーも特徴的で、同じ走り方では攻略できない。
それぞれのコーナーに合わせたブレーキング、ライン取り、アクセルワークが求められる。
コーナーの数は少ないものの、バリエーションは多いため一度に全てのコーナーをマスターするのは難しい。
セクターごとにポイントを紹介するので、反復練習をして1つずつ身につけていこう。
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セパ・フランコルシャン名物のオー・ルージュからラディオンにかけての攻略は、その後のケメル・ストレートの最高速度に影響するため重要だ。
ターン1を抜けたあと全開で谷底へと向かって加速し、そのままオー・ルージュに突入する。
ラディオンに向けて全開のまま駆け上がるが、右、左と続くコーナーのライン取りを間違えると簡単にコースオフしてしまうので気をつけたい。
コーナーの出口が見えないため、ステアリングを切るタイミングが分かりにくいが、タイミングが掴めるまで反復して練習しよう。
ケメルストレートを抜けると、テクニカルセクションに入る。
ポイントは進入時のブレーキングの強弱を掴むことだ。
たとえば、ターン7“レコーム”への進入はケメルストレートでの最高速からのフルブレーキング、同じくターン10“リバージュ”も強めのブレーキが必要になる。
また、ターン12の“プーオン”も比較的強めのブレーキで進入したほうが姿勢を安定させやすい。
コーナーもゆるいため軽いブレーキでも進入可能だが、ラインを外すと簡単にコースアウトしてしまう。
基本的には強めのブレーキでしっかり減速し、クルマの向きを変えた後で加速するほうが結果的に速い速度で抜けられ、再現性も高いのでおすすめだ。
セクター2の後半は、ボトム速度の維持を意識しながらコーナーをクリアしていこう。
ターン13〜15の“レ・ファーニュ”から“キャンパス”にかけては、リズムよくブレーキで向きを変えながらアクセルで曲げていくイメージだ。
最後の高速区間となる“ブランシモン”につながるターン14の“スタブロ”は、軽いアクセルオフのみで抜けることができるので十分な速度を保って駆け抜けたい。
セクター3はほぼ全ての区間が全開となり、ポイントは最終の”バスストップシケイン“のみだ。
基本的には通常のシケイン同様、ブレーキングで十分に速度を落として進入するのだが、シケインは上り坂となっているため、失速に注意が必要となる。
1つ目のコーナーでしっかりとイン側について無理のないラインで出口に向かおう。
ただし、シケインの出口はスライドしやすいため、慎重なアクセルワークが求められる。
スパ・フランコルシャンは、安全マージンを取って走れば比較的走りやすい。
しかし、高速サーキットのためどこまで全開で走れるのかをしっかりと把握しておかないと、大会やレースではあっという間に置いていかれてしまう。
また、オー・ルージュなど特徴的な形状のコーナーが多いため、ほかのサーキットを走行する技術だけではなく、スパ・フランコルシャンならではの走らせ方を掴んでおく必要がある。
スパ・フランコルシャンは、多くのグランツーリスモの大会でもレースの舞台として選定されるので、直前になって慌てないためにも日頃から練習しておきたい。
コツを掴むまでは、コースアウトをすることも多いが、オー・ルージュを全開で駆け上がる爽快感は最高だ。
Text: 渡邉 篤
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