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ニュース2022年JEGTトップリーグは、最終戦となるRd.3で#888 SengokuGamingが劇的な逆転でシリーズチャンピオンを決めた。
しかも、JEGT参戦以来初となる優勝で掴み取った栄冠というチームにとって最高の結果。
今シーズンの振り返りやRd.3に向けた作戦など、#888 SengokuGamingの監督やドライバーに激戦の裏側を詳しく聞いてみた。
優勝した#888 SengokuGamingについて、まずは概要をご紹介しよう。
気になる方は、JEGTのチーム紹介や選手紹介もあわせてごらんいただきたい。
JEGT2022シリーズ所属ドライバー:川上 奏/奥本 博志/今村 駿佑/井芹 颯真
川上選手と井芹選手は世界大会経験の豊富で実力は折り紙つき。
さらに、奥本選手と今村選手は“全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI”でワンツーフィニッシュを決めた実力派だ。
経験豊富なドライバーと、今シーズン国内でもっとも勢いに乗るドライバーで構成されたバランスのいいチームであり、#888 SengokuGamingの勝利は決して偶然ではなかったことがわかる。
#888 SengokuGamingに改めてチーム紹介をしてもらった。
「Sengoku Gaming は、福岡を拠点とするプロe スポーツチームです。
e モータースポーツがさらに盛り上がるよう、九州から発信していきます!」
まずは、2022シーズンに臨むにあたってのチーム構成やクルマ選びについて聞いてみた。
最終戦を視野にクルマを選んでいたというから、チームとしてはシーズン前から実はこの展開を予測していたのかもしれない。
―世界大会や全国都道府県対抗 e スポーツ選手権の本大会など、大きな大会に出場している強力なメンバーを揃えることができました。
練習においても、お互いにタイムを競うなどメンバー同士を高め合う良い関係を築いていました。―
―今回選択したマシンは「Porsche 911 RSR」です。
どのコースでも競争力が確保でき、特に最終戦の富士スピードウェイで強さを発揮できるという理由から選択しました。
また、慣れない環境(東京オートサロン)でもスムーズに走れるような扱いやすいマシンであるという点も決め手になりました。―
#888 SengokuGamingは、開幕戦で2位を獲得し順調な滑り出しに見えたものの、Rd.2では上位に入れずランキングを大きく落としてしまう。
しかし、振り返りのコメントを見ると、Rd.2での反省点がRd.3の優勝に結びついたことがわかった。
―初戦で 2 位という良いスタートを切れたことです。
マシンとコースの相性も良く、取るべきところでしっかりポイントを取れたことが大きいと感じています。―
―Rd.2 で上位に食い込めなかったことが反省点です。
予選で上位が取れず、レースでも中盤のバトルに飲まれてしまい、自分たちのレース展開に出来なかったことが非常に悔やまれます。―
Rd.2で上位に食い込めなかったこともあり、Rd.3前のシリーズランキングは5位。
シリーズチャンピオン奪取には厳しいポジションとなっただけに、積極的な戦略を練り、さらに徹底した練習を重ねてRd.3に臨んだ。
―とにかく上位で予選を通過することにフォーカスしました。
予選を想定した練習はなら、どのチームよりもおこなった自負があります。
徹底した練習の甲斐もあって、予選でポールポジションを取ることができてよかったです。
本戦では、いかに他チームとバトルすることなく逃げ切れるかという点を重視しました。
そのため、シューズを履いたり大会と同じハンドルコントローラーで練習したりと、可能な限り本番を想定して大会に備えました。―
―予選でポールポジションを獲得できたこと、スタート直後の 1 コーナーで差を広げられたこと、この 2 点に尽きます。
唯一不安だったのはペナルティですが、後続との十分な差があったためドライバー交代もドライビングも慎重に行うことができ、ノーペナルティで終われたことも大きかったですね。-
第3ドライバーに交代する際にヘッドホンのケーブルが抜けてしまい、実は数周ほど無音で走っていました。
ただ、後続との差があったことで冷静にケーブルを繋げることができたので事なきを得ました。
大逆転でシリーズチャピオンに輝き、実力の高さを見せつけた今シーズン。
来シーズンへの意気込みを聞くと、あくまでも「挑戦者」という謙虚ながら闘志あふれる意気込みを聞かせてくれた。
―追われる立場ではありますが、常に「挑戦者」としての気持ちを忘れず、連覇を目指して頑張ります。-
―Sengoku Gaming をいつも応援いただいてありがとうございます。
チームとして、e モータースポーツ最高峰の大会で優勝ができたことは、今後の大きな糧になります。
引き続きご声援のほどよろしくお願いいたします。-
2022年トップリーグRd.3で予選スーパラップと決勝レース、完全勝利という形でシリーズチャンピオンに輝いた#888 SengokuGaming。
昨シーズンの参戦以来優勝の経験がないなか、最後の土壇場で初優勝を掴み取り、チームとしての強さを証明した。
最終戦で大逆転劇が起こるということは、JEGTトップリーグの実力がそれだけ拮抗しているということでもある。
高い実力を示した#888 SengokuGamingも決して安泰ではない。
Rd.2までランキングトップを走っていた#01 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ、今季初優勝を飾った#55 ARTA、コース上で速さをみせた#777 D’station Racingと強力なライバルがひしめく。
さらに、今シーズン下位に沈んだチームも来シーズンは巻き返しを図ってくるだろう。
結果的に3戦とも優勝チームが異なる形となったJEGT2022シーズンは、来シーズンのさらなる混戦を予感させる様相をみせた。
日程やチーム体制などまったく見えていないにもかかわらず、今から来シーズンの開幕が待ち遠しい。
Text: 渡邉 篤
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