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ニュース「鈴鹿サーキットは、神の手で作られたコース」
2009年に初めて鈴鹿を制覇したF1ドライバー、セバスチャン・ベッテルの言葉だ。
鈴鹿サーキットは、世界中のドライバーにとって魅力的なサーキットの1つであり、数多くの名勝負も生まれている。
高度なドライビングテクニックが要求される鈴鹿サーキットは、グランツーリスモの大会で使用され、大会での好成績を狙うのなら必ず攻略しておきたいコースの1つだ。
今回は、鈴鹿サーキットの攻略方法を詳しく紹介する。
鈴鹿サーキットを称賛するドライバーは、ベッテルだけではない。
ミハエル・シューマッハやルイス・ハミルトン、アイルトン・セナなど、多くのF1チャンピオンが鈴鹿を特別視したコメントを数々残している。
まずは、世界中のドライバーから愛されている、鈴鹿サーキットの基本的な情報を紹介しよう。
三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットの全長は5,807m。
立体交差を使用した8の字レイアウトが特徴のコースで、十分な長さを持つメインと西ストレートの全開区間と、S字などのテクニカル区間をバランスよく組み合わせた構成となっている。
F1をはじめとする多くのドライバーが“特別な場所”と評するほど、ドライバーにとっても魅力的なコースレイアウトだ
世界に誇る日本のサーキットということで、グランツーリスモの大会でもよく使用されている。
グランツーリモの大会として国内最高峰となるJEGTでも2022年シリーズの開幕戦の舞台に選ばれ、各チームの手に汗握るバトルが繰り広げられた。
鈴鹿サーキットを走るためには、鋭い加速力と最高速、俊敏な回頭性とあらゆる性能が求められる。
しかし、残念ながらすべての条件を最高性能で満たすクルマはない。
つまり、鈴鹿サーキットを走行するクルマを選ぶ際は、マシンの性能よりも自分のドライビングスタイルにあわせて選ぶことが重要だ。
何を選べばいいか迷った場合は、バランスの良いクルマを中心に選ぼう。
マツダ RX-VISION GT3 CONCEPTやPorsche 911 RSRは回頭性と加速力のバランスが比較的整っていて扱いやすい。
アクセル全開からのフルブレーキング、クイックなステアリングさばきと的確な荷重移動、鈴鹿サーキットはドライビングに必要なテクニックがすべて要求されるサーキットだ。
漠然とタイムアップを狙うのではなく、1つずつ分解して丁寧に攻略していこう。
1コーナーから2コーナーにかけての走り方には2種類ある。
1つはセオリー通り1コーナー、2コーナーそれぞれで進入時のブレーキングと加速をおこなう方法、もう1つは1コーナーと2コーナーをあわせて1つのコーナーとみなす走り方だ。
2コーナー進入時に適切な速度に落とせるよう、1コーナーでは方向を変えるイメージの軽いブレーキングで速度を保ったまま侵入することがポイント。
進入速度が速いので姿勢を維持するのが難しいが、マスターできればかなり速くコーナーを抜けられるようになる。
鈴鹿サーキット名所の1つであるS字区間は、常に次のコーナーへの進入を意識することが重要だ。
軽いブレーキングで1つめのコーナーに侵入したら、しっかりとインクリップを取りすぐ次のコーナーに備える。
2つ目のコーナーでは、3つ目への進入を意識したライン取りが重要。
コーナーを抜ける際に、アウトいっぱいまで使わずコース中央あたりを目安にすると3コーナーにスムーズにつながる。
最後の逆バンクは乱暴にアクセルを開けると外側にはらみやすく、スピンやコースオフをしやすい。
しっかりとイン側についてダンロップコーナーに向けて丁寧にアクセルを開けよう。
ダンロップコーナーから十分に加速して飛び込む1つ目のテグナーは、軽いブレーキングで速度を保ったまま、スパッとステアリングを切り込めば抜けられる。
きっちりとイン側を取るラインを走ることで速度が出ていてもクリアできるので、思い切って走れるラインを模索しよう。
一方で、テグナー2つ目のコーナーはフルブレーキングからのコーナリングとなる。
アウト側の縁石の幅は広いが、深く乗り過ぎてしまうと姿勢を乱しやすいので注意したい。
続くヘアピンは、その後の速度を高くするためスムーズに立ち上がることが重要だ。
しっかりとブレーキングをして進入すれば、若干バンクがついているのでアクセルは開けやすい。
左複合コーナーとなるスプーンカーブは、ブレーキングとアクセルをリズム良くおこなうことが重要だ。
オーバーランしないように丁寧なブレーキングをしつつ、最大限アクセルを開けられるラインを見つけよう。
とくにスプーン出口のコーナーの脱出速度は、そのまま西ストレートの最高速に影響するのでしっかりとアクセルを開けられるように走りたい。
何度も反復練習をして、スプーンカーブ独特のリズムをつかんで欲しい。
全開で走行する西ストレートからわずかに左へ曲がる130Rは、アクセルオフの時間をどれだけ縮められるかでタイムが大きく変わってくる。
タイミングをつかめば、一瞬のアクセルオフでほぼ全開のままクリアすることが可能だ。
高速域からのフルブレーキングとなるシケイン進入は、焦らず十分に速度を落としてからクルマの向きを変えよう。
2個目コーナーを抜けるとゴールラインまで一気に加速するため焦ってアクセルを開けがちだが、出口が狭く縁石を使うことになりスピンやコースアウトにつながってしまう。
丁寧なアクセルワークで姿勢を安定させてからフルスロットルでゴールを目指そう。
リアルなレーシングドライバーから絶賛される鈴鹿サーキットは、日本が世界に誇るテクニカルサーキットだ。
クルマにもドライバーにも速く走るために必要なすべて要素が要求され、グランツーリスモの大会でより上位を狙いたいのならとにかく走り込まなければならない。
そこで、グランツーリスモ7とグランツーリスモSPORTのどちらにも用意されている「サーキットエクスペリエンス」を活用しよう。
苦手なコーナーを徹底的に練習し、日本が誇る鈴鹿サーキットを思い通りに走れるようになればほかのサーキットでも応用可能なドライビングテクニックの引き出しを増やすことができる。
ぜひ、JEGT 2022年シリーズRd.1で鈴木 聖弥選手が記録したポールタイム「1:58.737」に挑戦してみて欲しい。